34歳、独身、彼氏ナシ、子宮体癌闘病日記

34歳で子宮体癌デビューの闘病漫画ブログ

子宮体癌闘病記その75、素麺地獄。

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2017年9月。

抗がん剤治療も折り返し

4クール目の入院です。

 

が、今回は知らず知らずのうちに暗示にかかっていた事を

入院初日に気が付くのです。

 

いつもならば抗がん剤投与後に現れる食欲減退の副作用ですが…

今回は入院してまだ治療もしていない時から発動したのです。

早い。入院前までは普通に食べられていたのに。

入院したとたん、何も処置していないのにもう食欲湧かないのです。

 

副作用のトラウマ、恐るべき、といったところでしょうか

 

入院するとご飯がクソまずくなる、という事が脳に色濃くインプットされてしまった様で、入院しただけでもうご飯食べたくないモードになってしまうのです。

それだけ強い薬で立ち向かっていたのでしょうねぇ…

と、今思い出しながら書いていてしみじみ思います(笑)

 

ですが、さすがに4回目ともなれば私だってもう食欲減退中でも食べられるものを把握しているわけです。

なので、さっさと食べられないものは避けて、食べられるものに切り替えました。

 

病院食を白米から素麺に変えるだけでも全然違います。

が、病院食の素麺、量が多い。

元々、普段から素麺をあまり食べないので、たまに食べる分には良いのですが、こう毎食大量の素麺出されると、流れ星の速さで飽きました(笑)

しかし、残念ながら、素麺は飽きても白米よりは食べられるので、チビチビ食べました。

「今の私に必要なのは、旨い食事ではなく、入る食事」と、言い聞かせていました。

飽きないけど食べられない白米より、飽きているけど食べられない事はない素麺なのです。

 

投与翌日からは病院食自体を止めて、病院内のコンビニで食べられそうなモノを物色し、食事の時間も関係なく、少量ずつ小分けに食事回数を増やして食べることにしました。

 

こうして、前回よりはキチンと食事を摂れて、無事退院。

 

退院後は、また退院数日後に背中にブツブツが出来ました。

 

一週間後の外来の血液検査は白血球が減少しているものの、好中球の値が1000を超えているので問題ないとの事で、5クール目の抗がん剤の入院日を予約して終了。

 

その後、いつものように脱毛が始まり、指先と足先のシビレが常に少しある感じ。

 

いつも通りの抗がん剤治療の流れ、といったところです。

抗がん剤治療に「いつも通り」の流れが出来る程に回数をこなしているのだな、と思いました。

 

そして、「いつも通り」が出来てしまうと、「いつも通り」に飽きてくるという事でもありまして…

抗がん剤投与して帰宅後の副作用が強い頃、私はいつも素麺をすすっていた訳です。

いつも通り素麺すするのですが、

素麺にも麺つゆにも飽きました(笑)

今回は入院中から大量の素麺食べていたので、本当に飽きました。

それでも食べられるものが他に無いし、新たに食べられるものを開拓すべく他の食材を試す気力も体力も無い時期です。

仕方なく素麺を麺つゆで頂いていました。

 

この出来事から

抗がん剤を終え、一年半たった2019年現在も素麺食べたいと思えません(笑)

食事中の記憶は、本当に強く脳に焼き付くものだなぁと実感しました。

 

闘病とは全く関係ないのですが、

子供の頃食べていたお菓子で、粉を水で混ぜたりして自分で作る系のお菓子ありますよね?

子供のころはアレが本当に美味しいと思っていたのに、大人になってから冷静に考えると、アレの味自体はそんなに美味しくはなかったと気づき、

アレが美味しく感じたのは、自分で作って食べたのが楽しかったから、楽しく食べた事を美味しいと捉えていただけだったと気づいた時の事を思い出しました。

 

…よくわからない話をしてしまいました。すみません(笑)

 

それほどに、記憶と味は脳に焼き付くのだというお話がしたかったのです(笑)

抗がん剤副作用中の味覚崩壊は食事が楽しくないと脳に刷り込むには十分な破壊力がある、というお話がしたかったのです(笑)

 

抗がん剤後半戦は、この脳に焼き付いた味覚崩壊との闘いでもありました。

そんな後半戦、5クール目のお話は、また次回。